受託サービス

細胞特性解析(フローサイトメトリー)について

フローサイトメトリー(FCM: flow cytometry)は、細胞などの懸濁液を細い管の中に流して一列に並べ、蛍光色素等を用いて個々の粒子を順番に数え、細胞の特性を迅速かつ高感度に分析する手法です。

  1. ① 1秒間に数万細胞の客観的な測定が可能
  2. ② 高感度に定量的な測定が可能
  3. ③ 同時に多数のパラメータを測定可能
  4. ④ 特定の細胞集団を分取可能

顕微鏡との決定的な違いは、光学検出系によって得られるデータが、細胞の像としてではなく、一群の測定値(定量的なシグナル)として処理されることにあります。

セルアナライザー(cell analyzer)

解析に特化した装置で、検出チャンネルが多く、多種類の蛍光色素を組み合わせることで、複雑な解析が可能になります。

セルソーター(cell sorter)

解析データに基づき、リアルタイムに目的の細胞集団を分取する機能を有した装置です。検出できるチャンネル数は、セルアナライザーに比べると少なくなります。

ご提供する細胞特性解析の特徴

細胞表面マーカーのマルチカラー解析、マルチプレックスサイトカイン測定、細胞周期解析、アポトーシス解析、リンパ球サブセット解析等の受託試験をご提供しております。さらに、特定の細胞群を分取して拡大培養することも可能です。
また、弊社にて免疫調節物質や薬剤等の処理を行い、その変化を解析することも可能です。

解析
  • ・細胞表面マーカー解析
  • ・サイトカイン測定
  • ・細胞周期解析
  • ・アポトーシス解析
  • ・リンパ球サブセット解析
  • ※免疫調節物質等での前処理後の測定にもご対応いたします
分取
  • ・シングルセルソーティング
  • ・特定の細胞集団のバルクソーティング(4方向ソーティング可能)
  • ※各種マイクロプレート(6-384ウェル)にご指定の細胞数で播種いたします
  • ※ソーティング後の拡大培養もご相談ください

使用機器

スペクトル型セルアナライザー ID7000(SONY)

レーザー
7種類のレーザーを搭載(深紫外320nm,紫外355nm,紫405nm,青488nm,黄緑561nm,赤637nm,赤外808nm)
検出器
360 nmから920 nmまでの蛍光スペクトル全体を186個の検出器で検出(バンドパスフィルターを使用していないタイプのフローサイトメーター)
蛍光検出
44種類以上の蛍光を同時検出可能

セルソーター MA900(SONY)

レーザー
4種類のレーザーを搭載(紫405nm,青488nm,黄緑561nm,赤638nm)
検出器
12個の検出器を搭載
蛍光検出
最大12種類の蛍光を同時検出可能
ソーティング
4方向ソーティング,マイクロプレートへの分取

評価・解析例・提供データ

ご提供するもの
  • ・試験計画書
  • ・試験報告書(解析データを含む)
  • ・測定データ(FlowJo等で再解析が可能です)
  • ・試験に関する品質保証をご希望の場合は、オプションでお受けいたします。
試験例

抗CD3抗体とIL-2で刺激したPBMCのポピュレーション解析

【方法】

抗CD3抗体とIL-2の刺激下でPBMCを培養した。
⇒2週間後のポピュレーションをFCMで解析した。

【結果】
CD3/CD8
+/-27.5% +/+57.1%
-/-9.8% -/+5.4%

お客様から提供していただくもの

細胞
  • 凍結ストック(-80℃)もしくは培養状態(32-37℃)での輸送・納品をお願いいたします。
    弊社で培養を行ってからの測定も可能です。
  • 必要細胞数は、検出したい抗原の発現量や測定系により異なりますが、1測定におおよそ5x105-1x106 cells程度の細胞数をご用意ください。 詳細についてはご遠慮なくお尋ねください。
検出用抗体

お客様の方でご用意いただき、ご送付ください。
弊社でのご用意が必要な場合は、実費相当分をご請求させていただきます。

価格等

測定系のご提案後にお見積りをご提示させていただきます。
お手数ですが、まずはお問い合わせください。